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 スーパーカブC110JA07のカスタムについて②吸排気系  フェニックス      2014/10/24 (金) 09:40      [返信]
自動車の世界において、ヨーロッパやアメリカでは、ディーゼルエンジンと、2Lや1.6Lといった小排気量ガソリンエンジンに、ターボを装備(ダウンサイジングターボ)して、馬力を落とさずに燃費性能を良くすることがトレンドとなっています。

馬力を上げるためには、まず排気量を多くすれば簡単ですが、原付二種のままでは、125cc未満のボアアップがせいぜいです。

限られた排気量の中で、馬力を上げるには、シリンダーにより多くの空気を吸い込んで、より多くの燃料を燃やせば、同一排気量でもそれが可能になります。しかしカブにターボやスーパーチャージャーを装備するのは、街乗り経済車として本末転倒ですから、工夫を凝らすことになります。

幸い、カブ仲間では、BRD(ビトッチこと尾藤さん)が製作している、スーパーエアBOXと、ステンレスマフラーが鉄板カスタムとして知られています。ただし、マフラーは尾藤さんが1本1本手作りで溶接製作しているため、オーダーしてから入手するまで2か月待ちが普通です。

スーパーエアBOXは、FRPの特注で、BOXの形状に配慮がされていて、吸気の流速を上げて、単位時間により多くの空気をシリンダーに吸わせることができます。エアフィルターはDAYTONAのキノコ型のものが入っています。空気抵抗がノーマルよりも少ないので、これもまた吸入空気量アップにつながっています、このBOXに替えるだけで、馬力が約10%アップします。

続いてBRDステンレスマフラーですが、奇をてらった、いかにもマフラーを交換しましたと言わんばかりのものと違い、拍子抜けするほどノーマル形状に近いです。音量もノーマルとほとんど変わらず、音質のみやや低音に変わる程度です。希望すれば純正のマフラーガードが取り付けられるナットも溶接してもらえるので、パッと見はマフラーが変わったことに気がつく人は少ないです。

エンジンからつながるパイプもステンレス製で、3次元テーパー形状になっていて、排気流速を上げる効果があります。タイコ部分も試行錯誤の末に最終決定されもので、ステンレスの溶接跡が非常に滑らかです。消音はグラスウールに頼るのではなく、ノーマルと同様に隔壁仕様なので、経年変化で音量が増えることもないそうです。

このマフラー交換だけでも、馬力が約10%アップします。前述のスーパーエアBOXと同時交換すれば、相乗効果により馬力が30%アップするので、スーパーカブでも125ccクラス原付二種スクーターのアドレスやシグナスなどと、ほぼ同等の発進加速性能を持つことになります。

今回は同時に交換しましたが、カスタムに当たって、一つずつ交換して行って、変化を確認しながら進めるのが良いと思います。一度に何カ所も交換すると、どの部分が性能向上につながったのかがわかりにくくなるからです。①で述べたスプロケット交換もしかりです。

吸排気系と駆動系カスタムは、その組み合わせによっては、かなり変化しますから、自分の好みに仕上げるのもまた楽しいと思います。次はボアップの前に、足回り、ブレーキ回りの交換です。

参考:BRDホームページ
http://www.cub110brd.com/
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